皆さんご存知の通り、病院には『公立病院』と『民間病院』の2種類があります。
「何となく違うのは分かるけど、具体的にどこがどう違うの?」
「新人として就職するなら、どっちが良いの?」
「私に合っているのはどっち?」
今回は、そんな疑問に答えたいと思います!
公立病院と民間病院の違い

看護師として働く場合の「公立病院」と「民間病院」の違いは、主に 給与体系・働き方・安定性・キャリアの作り方 に出ます。
公立病院の看護師
例:京都市立病院
日本赤十字社 系列病院
自治体病院など
◎地方公務員または準公務員扱いになることが多い
◎給与表・昇給が制度化されている
◎福利厚生が安定
◎救急・ICU・高度医療など重症対応が多い
◎雇用が安定しやすい
◎ボーナス・退職金が比較的しっかり
◎研修制度が整っている
◎育休・時短制度を取りやすい傾向
◎経験を積みやすい(急性期・高度医療)
◎異動がある
◎忙しい病棟が多い
◎年功序列が残る職場もある
◎ルールが厳格
◎長く安定して働きたい
◎急性期スキルを高めたい
◎公務員的な安定感を重視したい
民間病院の看護師
例:徳洲会
医療法人系病院
個人病院・専門病院など
◎病院ごとの差がかなり大きい
◎経営方針が柔軟
◎専門特化型も多い
◎成果や人手不足で給与が変わることも
◎給与が高い病院もある
◎人間関係や雰囲気が柔軟な場合もある
◎専門分野に集中できる
◎異動が少ないケースが多い
◎福利厚生は病院差が大きい
◎教育体制に差がある
◎経営悪化の影響を受けやすい
◎人手不足が強い職場もある
◎専門分野を極めたい
◎柔軟な働き方をしたい
◎条件の良い職場を自分で選びたい
看護師目線でよく比較される点
| 公立病院 | 民間病院 | |
| 安定性 | 高い | 病院差が大きい |
| 給与 | 安定 | 高給な所もある |
| ボーナス | 安定 | 差が大きい |
| 教育 | 充実しやすい | 病院による |
| 忙しさ | 急性期で忙しい | 病院次第 |
| 異動 | あり得る | 少な目 |
| 人間関係 | 組織的 | 病院文化による |
実際によくある傾向
◎新卒〜若手 → 公立・大病院で基礎力を付ける
◎数年後 → 民間病院やクリニックへ転職
◎子育て期 → 夜勤少なめの民間病院や療養型病院へ移る
新卒看護師が就職するならどっち?

新卒看護師に「まず公立病院が勧められやすい」理由は、主に 教育体制・症例数・安全性・将来の選択肢 が大きいからです。
それぞれの理由別に見ていきます。
公立病院や大規模病院では、新人教育がかなり体系化されています。
例:プリセプター制度
新人研修
シミュレーション研修
定期面談
ラダー制度(段階別教育)
新卒は「できない前提」で育てる仕組みがあるので、以下のことを基礎から学びやすいです。
◎点滴
◎採血
◎急変対応
◎電子カルテ
◎多職種連携など
公立病院は地域の中核病院であることが多く、幅広い患者さんが来ます。
そのため数年で、看護師としてかなりの経験値が付きます。
◎救急
◎手術
◎ICU
◎がん患者
◎急性期など
特に若いうちに急性期を経験すると、後でクリニック、訪問看護、民間病院、美容、保健師系へ行く時にも評価されやすいです。
ただし、様々な患者さんが入院してくるため、特に急性期病棟はとても忙しいです。
若いうちにこの忙しさに慣れておき、一通りのことを経験しておくと、後が楽です。
大病院はルールやマニュアルが細かいです。
最初は厳しく感じても、基礎を徹底して学べます。
これらが後々かなり役立ちます。
◎感染管理
◎報告連絡相談
◎看護記録
◎安全確認
◎医療倫理
公立病院は毎年新卒採用をしていることが多く、
「新人を育てる文化」があります。
一方、小規模民間病院だと『即戦力を期待』、『教える余裕が少ない』というケースもあり、新卒には負担が大きいことがあります。
例えば
◎京都大学医学部附属病院
◎大阪大学医学部附属病院
◎公立系急性期病院
などの経験は、転職市場で評価されやすい傾向があります。
「急性期を経験済み」はかなり強いです。
ただし、公立病院にも大変さはある。
よくある厳しさ
◎忙しい
◎夜勤がきつい
◎勉強量が多い
◎精神的プレッシャー
◎委員会・研修が多い
なので、「最初にしっかり鍛えたい人」には向きやすいです。
しかし、
◎ゆったり働きたい
◎メンタル負荷を減らしたい
◎特定分野だけやりたい
という理由があるなら、民間病院や専門病院が合う人もいます。
『退職後』の違い

看護師の「退職金」は、一般的に 公立病院のほうが安定して高め、民間病院は「病院差が非常に大きい」という違いがあります。
公立病院の退職金
特徴
◎制度が明確
◎勤続年数で増えやすい
◎地方公務員準拠が多い
◎財政基盤が比較的安定
傾向
長く勤めるほどかなり有利です。
◎20年以上勤務
◎看護師長クラス
◎定年近く
だとかなり大きな差になることがあります。
◎退職金規程が安定
◎急に制度変更されにくい
◎共済制度が手厚い場合あり
◎若いうちに辞めるとそこまで多くない
◎勤続年数重視
民間病院の退職金
特徴
病院によって本当に差があります。
◎退職金がかなり良い病院
◎かなり少ない病院
◎そもそも制度なし
よくあるケース
◎「勤続3年以上で支給」
◎「基本給ベースで計算」
◎「企業型DC(確定拠出年金)」導入など。
◎高給与病院は年収でカバーしていることも
◎転職前提なら不利とは限らない
◎経営悪化で制度変更もある
◎小規模病院は弱い場合あり
私の経験

私は新卒で入職した病院が、中規模の『民間病院』でした。
新卒は私を含めて、2人だけ。
病院では新人教育の体制が整っておらず、外部に研修にいくこともありました。
同じ病棟に、同期がおらず、不安や悩みを打ち明ける人がいませんでした。
結局、精神的にしんどくなって1年半で転職しました。
転職したのは、500床規模の『公立病院』でした。
3次救急の病院で、とても忙しく、残業やプレッシャーもありましたが、ここでの経験が今の私を支えています。
急性期病棟で、ある程度のことを勉強して、経験していたため、その後の転職で大きく困ることはありません。
やはり、『教育体制』というものは大事なのだと思います。
私には『公立病院』が合っていただけかもしれませんが、新卒の就職の際には説明会や見学に行って、教育体制の整っている病院に就職されることをオススメしたいです。

コメント